ようやく見ることが出来ました。
本当は帰国してすぐに見るつもりでいたのです。しかし、いざ見ようとするとなかなか踏み切れなくて・・・見るために覚悟が必要だったから。大袈裟な表現かもしれませんが、それぐらい大きな物だったのです。

私は、蝦夷共和国や蝦夷新選組に対してはこだわりに近い個人的なイメージを持っています。それとぴったり合ったかというと決してそうではない。そういう側面から言ったら、実は納得出来ない点もあるんですが、今回はそのこだわりは脇に置いておきますね。
「新選組!」の続編として、素晴らしい作品でした。もう一度見るためにはまた腰を据えなければならないけれど。それぐらい色々な意味で重いな、私の中では。

「最期の一日」。時間としてはあまりにも短いけれど、本当に濃密な一日でした。近藤死後の土方の行き方が垣間見える作りになっていたのが印象的でした。「新選組!」を動かしていた試衛館組と斎藤一。その頃の仲間が誰一人いない中でここまでやって来た土方歳三。彼の孤独感というのは、このドラマでは絶対不可欠な物だったのでしょうね。だから「ひとりぼっち」だと呟き、かつての仲間達に思いを馳せる土方が描かれ、試衛館の食卓の風景が心に訴えかけてくる。

そんな土方に新たな想いを持たせた榎本武揚。
土方と榎本。初めは異なった場所にいる二人の男が心を通い合わせていく様が非常に素晴らしかった。

片岡さんの演じる榎本が、本当に良かったんですよ。小気味良い江戸弁、恥ずかしがることなく夢を語るその視線。一見掴み所のないように見える男の熱い想い。土方とのやりとりの中に見え隠れする大将の器。ああ、本当に魅力的な榎本武揚だった。

大鳥さんは、最後の慟哭シーンが本当に感動的でした。作戦のために作り上げたジオラマを全て壊してまでの迸る激情。ようやく分かり合えた矢先の訃報に対するその反応は、土方を一人の男として認めていた大鳥さんの想いの裏付けのように感じられました。

物語の至る所で効いていた永井様の存在。「そんなことで怒る男じゃないだろう」は最高に泣けました。

そして、土方歳三。
彼の物語がようやくここで幕を下ろしたのだと思うと感慨深いものがあります。至る所で山南さんを認めていたのが本当に印象的でした。あれだけ対立していた、でも心の中では必要としていた存在。この土方さんにとって山南さんはそういう存在だったんだ、改めて確認出来たことが嬉しかったなぁ。
降伏に納得出来ずに榎本さんにつっかかる。しかし、その後の会話の中で新たな生きる希望を見出していく・・・「死ぬため」から「生きるため」に。その土方の心境の変化が分かりやすく描かれていましたよね。出陣の時、榎本さんに別れを告げる時の真っ直ぐな表情が目に焼き付いて離れません。とてもいい顔をしていた、ね。

最後、市村が広い草原を駆けていく。それは物語が未だに続いていくことを暗示させるかのようでした。

良い作品でした。これを作り上げてくれた全ての人々にありがとう。

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